お尻とザリガニとブラックホール。

吊るされたい時もある。

こんにちは、オガリア中村です。

これは6年程前の話。
私が未だ10代で、実家に住んでいた頃の、実話です。

私の実家は東京の外れにありまして、
右は山、左は川、まぁつまりちょっとした田舎です。

家なんて20年前に建った木造一軒家でして、
夏場になると蜘蛛やらムカデやらがフリーダム状態。

友達達からは「昆虫館」と揶揄されてた、まぁ古い家なんです。

お風呂場も、もちろん年期もの。
換気扇などなく、床も壁も石のタイル。

冬場なんて、まぁーーーー寒い寒い。
夏場なんて、お風呂場まで昆虫館ですよ。

まぁその、お風呂場での出来事なんです。

ある日、いつもの様にお風呂場に入りました。

もちろん裸です。

まず身体を洗う派の私、お風呂のプラスチック椅子に腰掛けます。

「っっっっーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

右尻に、強烈な痛みが走ったんです。

もう、裂けたと思いました。

完全にお尻の割れ目が増えたと思いました。
状況が全く理解できません。パニックです。

「お風呂の椅子に座った途端」 「お尻が切れる様な鋭い痛み」 …!!!!???

この二つの情報から、とっさに出した脳の答えは

真っ赤なボディでよく池とかにいるヤツが、完全に、イスの中にいるだろうと。

イスの中から、イスの真ん中の穴を使って、私の尻をはさんだだろうと。

「(怒)!!!!!!!!!」

敵意をむき出しに、私、イスをひっくり返してやります。

くそういない!逃げたか!?

周りを探します。居ない…

一体あの痛みは何だったのか… この時、脳は未だ状況を処理解析中、冷静になんてなれません。
困惑しながら、もう一度イスに座ってみます。

「っっっっーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

痛い!!!また裂けた!!!!

やはり状況が全く理解できません。パニックです。

「お風呂の椅子に座った途端」 「お尻が切れる様な鋭い痛み」 …!!!!???

この二つの情報から、とっさに出した脳の答えは

『まさか、真空状態になった…?』

【解説しよう!】

お風呂場のイスには大抵、真ん中に小さな穴が空いている!
この小さな穴を、お尻の柔らかな肉で密封状態にすると、どうなるか…!?

まるでイスの中はブラックホール状態に、お尻の肉はみるみる内に
小さな穴から急激に吸引されてしまうのだ!

まぁ、オチは、プラスチックのイスに入っていた亀裂に
右尻の肉を挟まれてたんですよね。

10分程して冷静になってから、己の豊かな想像力に驚愕しました。

ヒトって、理解できない状況に陥ると、思考が一線を越えるよね、という良い思い出でした。

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